自動車故障は、日常的に発生する様々な種類があります。それぞれの故障は、運転手の安全に直結するため、早期の発見と適切な修理が必要です。一方で、自動車整備工場としての経営管理も非常に重要です。見積書や請求書の管理にはエクセルテンプレートの活用が推奨されており、規模に応じたソフトの選定も運営の効率化につながります。このページでは、自動車故障の種類と整備工場の運営管理について詳しく解説しています。
自動車故障の種類
自動車の修理を行う時には、症状・原因・対処方法などを把握することが大切です。それぞれの症状や対処方法などは多くの場合は、パターンや類似ケースが存在します。そういったパターンや類似ケースを数多く知ることで、さまざまな故障に対処することができるはずです。
自動車のメイン部品エンジンの故障
エンジンがかからないという故障の場合、燃料系、点火系、吸気系、始動系などのトラブルが主な原因となります。エンジン自体が問題を起こすということはあまり考えられません。また、アイドリングが不安定になったなども同様の原因が考えられます。エンジンという部分は、多くの機構とつながっていますので、これが影響している可能性も考える必要があるのです。
まずは、燃料ラインや点火系の問題をチェックします。もしこれらに問題がない場合は、吸気系のトラブルを疑うと良いでしょう。
エンジンは自動車のメインとも言える部分ですから、自ずと修理の負担金も高額になります。そのため、日頃からのメンテンナスを顧客に促すなど、故障につながらないサポートを行うように心がけましょう。
運転手の感覚に直結するハンドルの故障
運転手の感覚に直結するハンドルの故障は、非常に気が付きやすいポイントです。ハンドルがガタついたり、遊びの感度、操作性の重さなど、さまざまなポイントに敏感に反応します。
ガタつきの場合は、ハンドル取り付け部や、操舵機構各部を固定しているジョイント部分の摩耗やボルトのゆるみなどが原因となっている場合があります。また、走行中のハンドルの振動やブレについては、タイヤホイ―ルに関する不具体が原因となる場合がほとんどです。
ジョイントの交換やボルトの締め直し、タイヤホイールの交換などを行うことで、殆どの場合トラブルは解決するでしょう。
事故に直結してしまうブレーキの故障
事故に直結してしまうのがブレーキの故障です。ブレーキの故障は放置するわけにはいきません。他の故障で持ち込まれた自動車であっても、ブレーキに違和感を感じたら適切な対処を行うようにしましょう。
ブレーキの故障は、音や液漏れ、さらには踏み込んだ時の違和感で察知することがあります。
ブレーキの故障などは、ブレーキの過剰使用により、オイルが過熱し気泡が混入することが原因となる場合があります。また、ブレーキ付近の異音については、ブレーキパッドの摩耗やブレーキロータの痛みが考えられます。さらには、電子制御部分における故障も少なくありません。
ブレーキオイルの気泡については、ブレーキオイルの交換を行う必要があります。また、ブレーキパッドやロータは交換して対応するようにしましょう。電子制御部分については、簡単に対応できる場合とメーカー対応になる場合があります。よく見極めて対応するようにしましょう。
ブレーキは消耗品です。そのため、定期的な診断や修理を心がけるよう顧客に呼びかけるのが適切だと言えるかもしれません。
自動車整備工場としての経営管理
このように、さまざまな自動車整備や自動車修理に係る自動車整備工場などの運営で大切なのは、自動車整備や自動車修理の方法や手法を知ることだけではありません。自動車整備工場として経営管理を行う必要があるからです。
例えば、板金塗装もしくは鈑金塗装を依頼された場合、見積書や請求書、注文書の発行を行う必要があるでしょう。また、板金塗装もしくは鈑金塗装の依頼だけではなく、さまざまな修理を依頼されるはずです。こういった板金塗装もしくは鈑金塗装以外の依頼に対しても、それぞれに見積書や請求書、注文書の発行を行うはずで、こうしたさまざまな見積書や請求書、注文書の管理を行う必要があるのです。
また、板金塗装もしくは鈑金塗装などを複数依頼された時、それぞれの自動車について、進捗の管理などを行う必要があります。顧客満足度を向上させるためにも、進捗管理は非常に重要な部分なのです。
見積書・請求書等の書類管理はエクセルテンプレートがお勧め
こうした、板金塗装もしくは鈑金塗装などの見積書・請求書・注文書ならびに板金塗装もしくは鈑金塗装など自動車整備や自動車修理の進捗管理を簡単に行いたのであれば、excel（エクセル）によるテンプレートの活用がまずはおすすめです。
excel（エクセル）であれば、比較的簡単に操作ができますし、テンプレートもインターネットなどで無料でフリーダウンロードが可能だからです。
また、少数の見積書・請求書・注文書であればシートごとに分けてテンプレートを使い回す程度で管理もできます。また、見積書・請求書・注文書だけではなく、自動車整備や自動車修理の車両管理や車検管理など、自動車工場に係るある程度の管理をexcel（エクセル）で行うことができるでしょう。
エクセルテンプレートとシェアやフリーソフトの併用での管理
自動車の管理する数も多く、自動車整備や自動車修理だけではなく車検管理や自動車販売、中古車販売などを手掛けるといった場合には、ソフトやアプリの活用もおすすめしたいところです。ただし、自動車整備や自動車修理など自動車整備工場に特化したソフトはあまり存在しません。ましてやフリーソフトなどは正直少ないと言えるでしょう。
そうした中で「整備でござる」は、自動車整備工場の強い味方と言えるソフトです。「整備でござる」は自動車整備工場向けの売上伝票発行システムソフトで、まさに自動車整備工場の経営にマッチしたソフトとして人気でおすすめなのです。
「整備でござる」は、無料で使用できるフリーソフトバージョンと、一部フリーで使えるバージョン、そしてさらに数々のアプリが使えるProバージョンが存在します。
「整備でござる」の無料バージョンは、得意先管理、車両管理、売上処理といった管理が可能です。無料バージョン以外では売掛金管理 、買掛金管理、在庫管理、データ共有、バックアップ処理、テクニカルサポートが利用可能となっています。
おすすめしたいのは「整備でござる」とexcel（エクセル）テンプレートの併用です。簡単に済ませる部分はexcel（エクセル）を、複雑な計算や管理をしたい部分は「整備でござる」を使用するという方法です。
また、自動車販売、中古車販売などでは、写真を取り扱うことが多いものです。こうした写真を加工することができるアプリやソフトも、無料でフリーダウンロード可能な人気ソフトが数多くあります。特段難しい処理を必要としないのであれば、こうした無料でフリーダウンロードできる、人気の加工フリーソフトやフリーアプリで簡単に十分対応が可能なのです。もちろん、チラシのテンプレートなども存在しますので、そちらも活用すると良いでしょう。さらには、ダウンロードソフトなどを使用して加工した自動車などの写真を、人気の車種や人気のアタッチメントといった区分けでexcel（エクセル）のテンプレートで管理するのも、簡単な上に後々役に立つのでおすすめです。
自動車販売などのより多角的な経営の管理は独自ソフトを検討
より多角的な経営、例えば自動車整備や修理だけではなく、車検管理、自動車販売、中古車販売などの営業や販売に加えて、数々の取引先を抱えての経営を行うのであれば、フリーソフトや既存のソフト・アプリに頼るより、自社開発のソフトを取り入れるのもおすすめです。
多くの取引先を抱えながらの車検管理、自動車販売、中古車販売などの多角経営は、フリーソフトではどうしても対応できない部分があります。また、複数の人気ソフトをダウンロードして使ったとしても、車検管理、自動車販売、中古車販売などの管理も簡単ではありませんし、ミスを誘発してしまうのでおすすめができません。
車検管理、自動車販売、中古車販売などを管理する場合、無料でダウンロードできるフリーソフトや、フリーではないものの既存のソフトだけにこだわって探すのではなく、ソフトやアプリの開発を委託して、自社独自のソフトを運用するのがおすすめなのです。
自動車修理と自動車整備の諸事情や決まり事 その１
自動車修理は、自動車を分解整備しないと修理できない場合、資格がない人が自動車修理できません。自動車修理は安全性に直結するため、自動車整備を業務とすることができる人は、国から指定・認証された場所で、国家資格を持っている人だけです。
分解を伴う自動車整備は、部品などを外したり分解して自動車を点検することで、道路運送車両法で項目が決められています。本当は、点検と分解を伴う自動車整備は全く違いますが、法律で定められている点検は、分解を伴う自動車整備によって行う点検として項目が定められています。点検した結果、問題のあった箇所を調整したり修理するために分解を伴う自動車整備が必要になります。また、点検によって問題が出ないようにするための分解を伴う自動車整備もあります。もちろん自動車が動かないなどの不具合が出たとき、自動車修理するために分解整備が必要です。
自動車修理工場では、板金塗装も合わせて行う工場もあります。車の板金塗装は、塗装すればよいというわけではありません。塗装が剥げた理由の多くは、板金の欠け、傷、割れなどで、自動車を分解してから板金の交換を行い、板金塗装に入ります。板金塗装だけを行うような看板を掲げていても、自動車の分解も伴うため、自動車整備の分類に入ります。
ところで、板金と鈑金は同じ意味です。しかし、鈑金の鈑の字は公文書として使うことができない漢字のため、鈑金塗装とは書けず板金塗装となります。それでも鈑金塗装の字は昔から馴染んできた業者が多く、会社の名称に○○鈑金塗装という看板を掲げるところもあるようです。
分解整備記録の管理
分解整備記録簿は、自動車整備を行った記録です。道路運送車両法は、自動車に備え付けることを義務付けています。基本的には、1年点検と2年点検の分解を伴う自動車整備と点検を記録します。カーメーカーなどでは、納車前点検・新車からの1か月点検・6か月点検も記録できるフォーマットとし、点検した結果により、異常なし・調整・修理・分解・締め付け・取り換え・清掃・給油などの点検整備事項が記録されます。記録には、いつ・誰が・何を・どのように自動車整備をしたかが記録され、後で異常があったとき何が原因かが記録から追うことができます。
自動車の点検・整備を行い記録するのに便利なのが、車両管理ソフトです。excelで自動車の点検記録や走行距離など必要事項を記録できます。フリーソフトが多く、ダウンロードして簡単に使うことができます。excelにはテンプレートがあり、点検整備のテンプレートにしたがって入力すれば、管理台帳が出来上がります。
自動車認証工や指定工場では最適なソフトで車検管理
分解を伴う自動車整備作業は、設備の整った場所、整備工場、で行う必要があります。整備工場のうち分解整備を行う工場は、認証工場です。認証を受けるには、資格者の人員配置・工場の面積・必要な設備が合格して認証工場となります。認証工場では、車検を受ける場合、点検・整備の実施後に車検場に行き、検査を受けて車検管理を行います。
指定工場は、認証工場うち、さらに、人員と設備が充実している整備工場で、車検を指定工場で行うことができ、民間車検工場とも呼ばれ、車検管理を行います。
認証工場も指定工場も顧客の自動車管理が必要です。自動車の整備記録と、次回の車検検査の期限をチェックし、顧客との連絡の時期などを管理します。自動車管理ソフトには無料のexcelでできたフリーソフトもありますが、顧客の数が多くなると、ある程度データベース化が必要です。専用の自動車整備ソフトもあり、無料で機能制限なしで一定期間使えるのが多いため、ソフトをダウンロードして試し、いくつかと比較して、最適なソフトを選ぶのが良いでしょう。
小規模な顧客数ならエクセルやフリーソフトで管理や見積作成
自動車に関する原動機・動力伝達装置など7分野すべてで作業できる工場が、認証工場です。7分野のうち1つ、あるいはいくつかを組み合わせてその範囲の作業だけを行える工場が、専門認証工場ですが、車検は受けられません。
認定工場は、設備・技術・管理組織が優良な工場が認定され、特定指定工場制度は、認定工場が指定工場の資格を持てるようにした制度で、敷地が狭いなどの理由で検査設備を持てない認定工場が、他の指定工場の設備と共有することで指定工場の資格が得られ、車検管理が可能となります。
認定工場で顧客の車検管理を行うには、顧客が少なければ無料のエクセルのフリーソフトで管理する方法があります。特にいつまでに何をするという期限付きの顧客の情報に対しては、条件付き書式で色を変えて見逃しがないようにすると良いでしょう。さらに、見積書の作成や注文書作成、点検・整備・使用部品に応じた請求書発行などもエクセルでできるため、便利です。ただし、顧客が増えて点検・整備・自動車部品・車種・車検管理などの情報が増えたときは、エクセルでは難しくなるため、専用のソフトの導入を考えた方が良いでしょう。
自動車修理と自動車整備の諸事情や決まり事 その２
自動車販売ソフトはエクセルより専門ソフトがおすすめ
自動車の販売には、自動車メーカー1社の車を販売する自動車販売(ディーラー)と、自由に自動車を販売する自動車販売で、いろいろなメーカーの車を販売しますが、自動車はディーラーから仕入れます。
自動車を販売する形態の一つに中古車を扱うのが、中古車販売です。中古車販売の最も重要なポイントが、中古車の仕入れ先・方法です。中古車販売業者が仕入れる方法には、自動車販売業者との提携、オークションによる中古車販売、事故車の買取、個人からの買取などがあります。
自動車販売でも中古車販売でも、必要なものの一つが、自動車販売ソフトでしょう。このソフトはexcelで作成するには、データベース機能が充実していないため、専用の自動車販売ソフトを使用すべきです。ソフトにメーカー、車種、年代などの情報と、事故・故障歴・車検管理などの自動車単体の情報と、見積書作成・請求書作成・契約書テンプレートなどデータベースと書類作成機能の充実が欠かせません。無料でダウンロードし、一定期間使えるソフトが多いため、いくつかを比較すれば使いやすいソフトが見つかります。
規模に応じてエクセルやフリーソフトや有料ソフトを採用する
自動車修理、自動車整備、自動車販売、中古車販売、鈑金塗装、整備工場の運営など自動車に係るビジネスは、車両・顧客・財務の管理と帳票作成などが日常的に発生します。顧客が数件という場合は、エクセルベースのフリーソフトの自動車整備管理ソフトで十分でしょう。しかも無料です。しかし、規模の大きいビジネスでは、自動車整備管理ソフトが必要でしょう。販売も含む人気のある自動車整備管理ソフトは、機能が様々あり、事業に応じたソフトの選択がおすすめです。
自動車整備管理ソフト例として、人気の「整備でござる」についてです。「整備でござる」には、整備でござるライト、整備でござるver7.1、整備でござるプロの3つの形態があります。ライト版はフリーソフトで、得意先管理・車両管理・売上管理のみに対応したソフトで、無料です。整備でござるver7.1版は、ライト版の機能に加え、売掛金管理・買掛金管理・在庫管理・バックアップの機能があります。整備でござるプロ版は、ver7.1版の機能にデータ共有機能があり、有料です。このデータ共有機能とは、サーバー・クライアントシステムを構築して、複数台のパソコンが同じデータにアクセスできるため、会社が複数店舗に分かれる場合に、おすすめです。
クラウド型自動車整備管理でスマホフリーソフトとも連携
自動車整備管理は工事現場のパソコンから、クラウドでの管理へと変化しています。クラウドでシステムを構築すると、パソコンだけでなくスマホからもクラウドシステムにアクセスでき、顧客情報や注文書を見たり、変更することが可能です。
スマホアプリで自動車整備管理状況確認する、ディーラーや顧客先などからスマホアプリで自動車整備管理状況や見積書や請求書を確認するなどの使い方も可能です。
スマホの自動車整備管理アプリは、google、appleともに多くのアプリが、無料版や有料版が公開されています。操作フォーマットがほぼ同じなので、誰でも簡単に操作できます。
自動車整備の記録や見積や会計は車両管理システムで
毎日使う自動車は、少しづつ痛んで、ある日突然車が動かなくなったりします。しかし、日常点検、法定の年間点検、車検など定期に検査しておけば大方のものは防げます。また、異常を感じたら自動車販売会社などの専門に点検や分解整備を行うことで、軽い故障で済むことが大半です。
自分の自動車がいつ点検すべきかなどは、excelを使った車両管理ソフトで管理することが可能です。しかし、入力項目が多く長く続かないでしょう。そのため、自動車を買った自動車販売や中古車販売の業者に、自動車の管理を任せるのが確実に自動車整備をできる方法でしょう。自動車販売や中古車販売の業者は、自動車管理用のソフトを持っていて、点検・整備の記録、車検管理、依頼があればすぐに見積書や請求書が出て対応に時間が掛かりません。また、自動車管理ソフトでは誰の車はいつ法定検査や車検管理がいつかが把握され、時期が近づくと知らせてくれ、自動車整備を怠ることはありません。