POSレジ・ソフトは経営をサポートする重要なツールです。ABC売上分析によって、商品ごとの売上状況を把握し適切な管理ができます。特に、BランクとCランクに位置づけられる商品は、在庫管理や販売促進の戦略において重要な意味を持ちます。フリーのPOSレジアプリ「エアレジ」やエクセルを活用すれば、簡単にデータ分析ができるのも魅力です。このページでは、POSレジ・ソフトを活用した売上向上の手法について解説しています。

データ分析で有名な「ABC売上分析」とは?
売上アップを目指した場合、データ分析が重要な要素となります。データ分析と聞くと難しそうに感じる人もいるかもしれませんが、実はそれほど難しくなく、要領さえ掴んでしまえば簡単だとも言えるでしょう。ここではデータ分析の方法として有名な手法の一つである「ABC売上分析」を紹介します。
ABC売上分析とは、商品をA・B・Cの3段階でランク付けする方法です。最も重要な商品を「Aランク」として、続いて「Bランク」、「Cランク」と重要度を低くランク付けします。また、ABC売上分析の考え方には「2:8法則」というものがあるのも覚えておいてください。
posデータを用いることで、ランク付けを簡単に行うことができます。例えば、売上が大きい順に並べ、各商品の売上に対する構成比率を累計します。その累計値のうち70~80%をAランク、70~90%をBランク、90%より上をCランクとします。ランク分けにはexcel(エクセル)テンプレートなどを利用するとより整理しやすいはずです。
こうすることで売上に貢献している商品群が理解できるはずです。そして、2:8法則によりAランクを見てみると、多くの場合においてAランクの商品が全商品のうちの20%程度の商品群であると言われています。
この商品群は顧客ニーズにマッチしている商品群です。ニーズにマッチしていない80%の商品に力を入れるよりも、顧客ニーズに応えている20%の商品により力を入れるほうが、販売方法としては効率的だと言われています。例えば、Aランクの商品群の陳列方法を変えたり、値下げをしてより多くの顧客を呼び込むなど、Aランクの商品に対しての戦略を行うことで、BランクやCランクの商品も儲けを上げる方法を考えるようにしましょう。
ABC売上分析で重要となるBランクとCランクの意味合い
ただし、Aランクの商品を20%以上増やし、例えばAランクの商品を30%や50%に増やせば売上も増えるのかというと、そう簡単ではありません。それは、品揃えという観点からみればBランクやCランクの商品も必要不可欠だからです。
顧客満足度を向上させるためには、売れている商品が揃っているだけではなく、「この店に行けばある」という品揃えも大切なファクターなのです。
Cランクの商品は売上や利益が少ないため、カットされやすい候補となりがちです。しかしながら、品揃えという観点から見ると、Cランクの商品は必要不可欠なのです。売り場を魅力的に見せるためにも、Cランクの商品を安易にカットするという行動は控えましょう。
一方でBランクの商品は、「まあまあ売れている」というところが重要です。言い換えれば、売り方を工夫するだけでAランクの商品へとランクアップする可能性があるということです。例えばライバル店がBランク商品を特売しているようであれば、対抗するようにBランク商品を値下げするといった方法です。特にAランクの商品が20%未満の場合、Bランクの商品を成長させることが大切で、Bランクの商品を主力商品として育て上げることが売上げアップのポイントになると言われています。
「クロスABC分析」などABC分析を発展させた考え方も存在しますが、基本的にどの分析方法も一度覚えてしまえば難しいことはあまりありません。分析は簡単に済ませて、より売上をアップさせる戦略に時間を使いましょう。
フリーのposレジアプリ「エアレジ」活用でデータ分析も簡単
人気が高く簡単に導入できるposレジアプリの一つに、「AirREGI」(エアレジ)というアプリがあります。エアレジ会計を行うことで、注文入力や会計、管理・分析などのレジ機能をアプリとして使用することが可能です。
エアレジ会計はiPadで使用できるアプリで、導入から利用、サポートまで料金は無料です。ただし、エアレジ会計ではレシートのプリントアウトプリンターなどは付属されていませんので、レシートプリンターやインターネット環境は自分で構築する必要があります。
繰り返しになりますが、エアレジ会計における追加利用料金も一切無料です。まずはお試しとしてアプリをフリーダウンロードして使用してみると良いでしょう。
エアレジ会計は注文入力やデータ分析の他に、席や担当者ごとの空き状況管理や会計と連動する在庫管理なども行うことが可能です。
こうしたフリーのアプリを利用したデータ分析は、先に説明したABC分析などにも活用できます。エアレジ会計を使いこなしてデータ分析を行うのもおすすめと言える方法でしょう。
フリーソフトやアプリを活用したデータ分析もおすすめ
データ分析であれば、先に紹介したposレジアプリであるエアレジ会計を利用した上でのフリーソフトやフリーアプリ活用もおすすめです。
フリーソフトやフリーアプリは無料でダウンロードして利用できるため、さまざまなデータ分析やクレジット支払管理が可能です。無料でフリーダウンロードするのは、人気が高いソフトを優先的にお試ししてみるのが良いでしょう。
また、フリーダウンロードして無料でソフトを導入する際には、どういった点にポイントを置くか決めてお試しをしましょう。ただ単純に人気だけで無料のソフトを扱うと、使い勝手が自分の業務とマッチしていない場合があるからです。
無料のフリーソフトやアプリであれば、ダウンロードして試してもコストはかかりません。しかしダウンロードとお試しで、時間は消費してしまいます。そのため、無料のソフトやアプリをダウンロードする時には、ある程度的を絞ってからダウンロードするようにしましょう。
PCレジ(パソコンレジ)やパソコンPOSレジソフトの導入も検討しよう
posレジにはpcレジ(パソコンレジ)と呼ばれるレジ会計も存在します。pcレジ(パソコンレジ)であれば、レジ会計はもちろんのこと、クレジット支払管理やデータ分析などposレジ以上にさまざまな解析を行えます。
pcレジ(パソコンレジ)に対応したソフトやアプリは、フリーでダウンローできるものもあります。フリーソフトやフリーアプリであれば、導入にリスクもありませんし、手持ちのパソコンを簡単にpcレジ(パソコンレジ)として運用することができるでしょう。
また、レジ会計にpcレジ(パソコンレジ)を導入するのであれば、クレジット支払い管理やデータ分析などにexcel(エクセル)のテンプレートを用いるのがおすすめです。
レジ会計に関わるフリーソフトやフリーアプリの中には、簡単にexcel(エクセル)テンプレートに対応できるシステムも存在します。excel(エクセル)テンプレートであれば、自分だけのデータ分析を加えることができるほか、クレジット支払管理も他のソフトやアプリに流用できるのでおすすめです。
より高度なデータ分析を導入するならシェア-ソフトなどがおすすめ
より高度なデータ分析やクレジット支払管理を目指すのであれば、pcレジ(パソコンレジ)はフリーソフトやフリーアプリでは限界があります。excel(エクセル)テンプレートによるデータ分析も、使える部分が限られている部分もあります。
ですから、できればレジ会計で導入するposレジおよびpcレジ(パソコンレジ)はシェアソフトやアプリ、もしくは業者が導入してくれる既製品や独自開発のものをおすすめしたいところです。
posレジやpcレジ(パソコンレジ)には、人気機種や人気がないものの簡単でおすすめの機種などが存在します。人気機種だけではなく、業者がおすすめしてくれる人気以外の機種もお試ししてみることで、レジ会計への使いやすさ、クレジット支払管理の簡単さやデータ分析の有効度などが見えてくるはずです。
excel(エクセル)テンプレートは簡易的なデータ分析やクレジット支払管理に、より詳しいデータ分析や管理についてはフリーソフトやシェアソフトに、そして要となる会計部分では業務用の組み込みシステムを利用するという使い分けもおすすめの方法だと言えるでしょう。
エクセルでデータ分析などパソコンPOSレジ・ソフトでできること
レジとは、小売店などで商品の販売時に、代金支払い時の計算・商品販売の記録などとともに、ドロアという引き出しにお金を保管する機能を持ったものです。レジスター、キャッシュレジスターとも呼ばれます。POSとは、販売時点の商品名・価格・数量・日時などの情報を管理するシステムです。POSレジとは、今説明した、POSとレジが1つになって、販売商品や会計を管理するシステムです。POSレジはバーコード読み取り機やロール印刷機などの周辺機器を備えた、専用の計算機で、普通の計算機ですが、POS専用にOSの手直し、専用プログラムのインストールがされています。
商品販売管理を計算機が行うなら、計算機を汎用パソコンに変えても同じと考えたものが、パソコンレジ(PCレジ)です。一般のパソコンではキーボードやマウスで入力を行いますが、それをタッチパネルディスプレイを使うことで簡単に入力ができます。さらに、パソコンレジ(PCレジ)に、バーコード読み取り機や、ロール紙印刷機を備えれば、POSレジ専用機と変わりがありません。パソコンレジ(PCレジ)の、汎用パソコン部をタブレットやスマホを使うことでも、パソコンPOSレジができあがります。また、エアレジ会計を使うことでスムーズな会計入力と会計ができます。
パソコンにインストールするPOSのソフトは、人気の無料のフリーソフト、一部有料のフリーソフト、専用の有料ソフト、スマホ用のアプリなど人気のソフトを含め色々あります。有料でも試用期間を設け無料でダウンロードできるソフトも多くおすすめです。パソコンソフトでもアプリでも、windowsやappleのように、どのOSにも対応できているため、簡単にインストールできます。ただし、フリーソフトは、スキャナーにつなぐには別のソフトがいるなど、パソコンPOSレジとして十分な機能となっていないものもあるためダウンロードする前に確認が必要です。また、エクセル(excel)で、小売店の商品情報を管理できるテンプレートを小売店用に変えるなど、エクセル(excel)との連携が十分です。エアレジ会計のアプリも人気のフリーソフトが色々あり、店舗に応じてカスタマイズされたエアレジ会計が実現できます。
小売店の売上と利益の集計にも役立つPOSレジ・ソフト
売上の集計には、レジ会計をスムーズに行い誤りがないことで正しい売上げが集計できます。また、レジ会計の混雑による客を待たせることは売上に大きく影響します。そのためにレジ会計には、パソコンレジやエアレジ会計とすることで、手入力会計をタッチパネルで簡単にでき、スキャナーで商品のバーコードを読み取り、自動釣銭機でスムーズに金銭をやり取りや、クレジットカードやポイントカードでの支払いにもスムーズに対応できます。レジ会計で得た金銭、客情報などはPOSによるデータ管理と結びつき、売上げと利益の把握に役立ちます。
集計とは、パソコンレジのデータで、売上げの数値を合計する簡単な計算ですが、売上の集計結果は、小売店の業績を評価し、利益の集計結果は、いくら儲かったかが分かります。売上の集計結果が大きいということは、「客数が多い」「売れる商品が多い」「高級商品が売れる」などの要因があります。そのためにも、「売れる」ことがまずは第一です。
小売店側では、利益は売上よりも重要ですが、売上のデータ分析が優先されたのは、売上があってこそ利益が出るという考えからです。したがって、まずは売上を増やしてから利益を増やす手段を考えることでしょう。
販売数量による施策もパソコンPOSレジのPOSデーターから得ることが可能
小売店の広告で商品の仕入れ数を予測するためには、販売数量の把握が必要ですが、それはパソコンレジのPOSデータの合計計算から得られます。店でデータ分析を行う際に、売上と利益に重点が置かれ、販売数量が軽視される易い傾向があります。販売数量に比例して売上金額が出てくるからなのでしょう。
何かの施策を行う場合は、データ分析に基づく販売数量が重要です。広告に出した特売価格の商品は、特売価格期間中に品切れを出さないように仕入れる必要があります。しかし、売上げのデータだけでその商品の仕入れ数を予測することはできないため、POSデータから過去の販売実績数から販売できる数量を見込むことになります。見込みでは、広告の商品を買う人数を予測できるため、商品の仕入れ予測がしやすくなります。販売数量を使ってデータ分析を行うと、具体的な仕入れ予測が可能です。
POSデータから販売数量を把握することで在庫を抱えずに安い仕入れも可能
販売数量データの活用方法には、仕入価格交渉・陳列数量調整などがあります。仕入価格交渉は、発注数量が多いほど仕入価格は安くなりますが、安く仕入れるために重要なことは店が売り切れる数量の見込みです。POSの過去の販売数量のデータから販売数量の見込みが分かれば、商品在庫を抱えずに、安い仕入価格で仕入れることが可能です。
陳列数量調整を行うと、商品を品切れさせずに済みます。売れ筋の商品の陳列数量が少なく品切れがあると、売上げが伸びないだけでなく、商品を変えなかった客層の不満から、客が離れる場合が出てきます。データ分析によって、商品ごとの販売数量の把握ができると、仕入価格交渉や陳列数量調整で起こる問題は避けられます。
客単価と平均購入点数とは
客が商品を購買する方法には、現金、ポイントカード、ギフトカード、そしてクレジットカードなどで支払います。これらの売上金からデータ分析を行いますが、クレジット支払管理がなされないと、クレジットカードではカード会社ごとに決済処理・入金が異なるため、売上金に計上されないケースが出ます。POSレジのデータ分析は、ある時間や分単位で行われるため。クレジット支払管理の機能が必要です。クレジット支払管理があれば、クレジットの会社の異なる入金サイクルを一本化できて、売上金分析と管理がしやすくなります。
商品別に集計したPOSデータから、小売店のデータ分析がなされます。客数によるデータ分析によると、客単価と平均購入点数から得られるのは、客の買い方であって、売れる商品ではありません。
レジの精算処理時に記載事項やレシート枚数から、客数が分かります。しかし、精算処理時の記載事項やレシート枚数からは、特定商品の購買客数は分からず、特定商品が入力されているレシート枚数を数えて、特定商品の購買客数が分かります。
客単価は、客一人当たりの売上金額の平均値で、客単価は「売上÷客数=客単価」で求められます。
客単価の式は、「客単価×客数=売上」となるため、売上を増やしたいときは、単価アップか、客数アップに焦点を当てれば良いとわかります。売上が増えたときには、客単価か客数変化を調べれば、売上げ向上に寄与した要因が分かります。
小売店の会計処理をパソコンレジと連動させて管理するには、パソコンレジと連携して会計処理できる会計処理ソフトが必要です。人気の会計処理ソフトには、専用ソフトがパソコンレジとの連携では使い易いです。また、スマホアプリとの連携もできて人気です。無料のフリーソフトの会計処理ソフトでも機能制限があっても連携しやすくできて、様々な用途のテンプレートもあるためおすすめです。
フリーソフトには、パソコンレジソフトの中に会計処理機能を含めたものもあり、ダウンロードして試用する価値があるでしょう。
エクセルでのデータ分析は、数値の集計とグラフ化で業績の状態を知る
POSデータからの店のデータ分析は、時系列で行うと月ごとの分析結果とは違った結果が現れます。時系列でデータ分析をする際に使うデータは、店全体の売上と利益で、財務的に重要なデータということ以外に、店の業績が上向きか、下向きかの確認ができます。売上と利益の集計結果の記録を定期的に続けていくことで、店の経営方針を正しく判断することができます。そのために、時系列で求めたデータ分析結果を、数値だけの集計表に合わせてグラフ化することで、業績の変化が一目で判断できます。
パソコンPOSレジのデータ分析ソフトは、無料のフリーソフト、人気の専用ソフト、エクセル(excel)を使った人気のフリーソフトなどがあり、ダウンロードして簡単に試用することができます。ソフトやアプリの機能には、POSデータのデータ分析には、売れている商品を販売数量順に3つのカテゴリに分けて分析するABC分析、商品の売上推移を日・月ごとに時系列に分析するトレンド分析、客の購買行動を分析するRFM分析などの機能があり、関係するソフトをダウンロードしての試用をおすすめします。エクセル(excel)に分析した結果を移せ、色々な用途に合わせたテンプレートも充実し、エクセル(excel)を使い慣れた人には加工するなど使い易くおすすめです。