栄養価やカロリー計算は、ダイエットやメタボリックシンドロームの予防に役立ちます。特に、生活習慣病の予防にはバランスの取れた食事管理が必要です。どの世代にとっても栄養とカロリーの管理は健康維持の基本となります。また、エクササイズや運動を日常的に行う人にも最適な栄養価とカロリー計算が必要です。このページでは、健康的な生活習慣をサポートするための栄養価やカロリー計算のポイントについて解説しています。

栄養価やカロリー計算はダイエット・メタボ予防に有効
わたしたちの身体は、年齢とともに基礎代謝量と運動量が減ります。
にもかかわらず、以前と変わらない飲酒量や食事を続けていると、体重が増え、気づいたらメタボリックシンドローム(通称、メタボ)や糖尿病、高脂血症といった生活習慣病へのリスクがぐっと高まるのです。
特に、「お酒の飲みすぎ」「塩分・脂質のとりすぎ」「野菜不足」「運動不足」「睡眠不足」「喫煙」といった生活が続いている人は要注意です。
メタボリックシンドロームは、肥満のなかでも内臓の周りに脂肪が蓄積し、さらに高血圧や高血糖、血清脂質の基準値がオーバーしている状態のことで、「生活習慣病予備軍」でもあります。
生活習慣病とは、その名の通り生活習慣が原因で起こる病気のことで、肥満や糖尿病、高脂血症、高血圧症などが挙げられます。
健康管理(運動・食事・睡眠・ストレス)のなかでも、毎日の食事の影響は大きく、栄養価が過剰だったり、反対に少なすぎるとバランスはあっという間に崩れ、生活習慣病予備軍となります。
実際、日本人の死亡者数の約60%が生活習慣病が要因となり、死亡しています。(※1)
※1「広報誌 厚生労働」/厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/houdou_kouhou/kouhou_shuppan/magazine/2018/03_01.html
栄養価・カロリー計算はフリーソフトで管理できる
生活習慣病は「自覚症状が出にくい」という欠点があり、毎日の習慣が原因となるため、意識しないと改善できません。
一方で、日々の食事や運動でそのリスクを軽減できる病気でもあります。
今この記事を読んでいるということは、健康を意識しているということであり、改善のチャンスです。
その改善に役立つのが、栄養価やカロリー計算による食事管理です。
アプリやフリーソフトなどがあり、それらを使うことで、何を・どれくらいの量、食べると良いのかがわかり、食生活改善の強い味方となります。
生活習慣病予防に役立つ!ダイエット・食事管理のポイント
毎日の食事で生活習慣病を予防し、ダイエットを成功させるポイントは、「控えるべき栄養素」と「意識して摂りたい栄養素」を知ることです。
生活習慣病予防、ダイエット時に気をつけたい栄養素
<ナトリウム>
・塩
・しょうゆ
・つけもの
・塩干物
・佃煮
・塩蔵品 など
<脂肪>
・バター
・ラード
・マヨネーズ
・ベーコン
・脂身の多い肉 など
意識して補いたい栄養素
<カリウム>
・海藻類
・バナナなどの果物
・里いもなどの野菜
・豆類
・きのこ類
<カルシウム>
・小魚
・豆腐
・チーズ、ヨーグルト
・小松菜、チンゲン菜などの葉野菜
・海藻類
<食物繊維、ビタミン>
・きのこ類
・海藻類
・さつまいもなどの野菜
<タンパク質>
・赤身の多い肉
・豆腐などの豆類
・卵
・いわしなどの魚類
・チーズなどの乳製品
一日に必要な栄養価は年齢や性別などで異なるため、エクセルのフリーソフトを活用して管理してください。
外食・テイクアウトするときのポイント
外食やスーパー、コンビニなどで惣菜を買うときも、少し意識するだけで栄養バランスのとれた食事選びができます。
・同じ店、同じものを選ばない
・単品メニュー(ラーメン、丼もの)よりも定食や弁当を選ぶ
・野菜が100g以上あるもの
・素うどんよりも具だくさんのメニューを選ぶ
・麺類の汁は半分以上残す
・つけものなど塩辛いものは残す
・一度食べてから、足りないときは”少量”のしょうゆを足す
野菜が足りないときは、野菜ジュースを組み合わせるのもいいでしょう。
ただし、野菜ジュースは糖分も多く含んでいるので、1日1パックを目安にしてください。
。炭水化物だけ、脂質多め、といった栄養バランスの偏りがないように、選ぶことがポイントです。
ご飯の栄養とカロリー
白米を炊いて作る「ご飯」は、多くの料理と相性が良く、日本の食卓で欠かせない主食です。しかし、白米はカロリーが高く、炊き上がったご飯の重量は品種や新米・古米によって異なるため、器に盛られたご飯のカロリーも差が出ることがあります。例えば、新米は米が吸水しやすく、炊き上がりがふっくらするため、同じ重量でも古米より体積が大きくなります。これが一見した量には変わりないものの、実際には摂取するカロリーに影響を与えることがあるのです。
カロリー摂取を抑えたい場合、しらたきやこんにゃくを細かく刻んでご飯に混ぜる「しらたきご飯」という方法があります。しらたきやこんにゃくは低カロリーで、豊富な食物繊維を含むため、一膳あたりのカロリーを大幅にカットできます。特に、ダイエット中の方や糖質制限を行っている方にとっては非常に有効な手段となります。
ご飯は単にカロリー源であるだけでなく、栄養も豊富です。例えば、モリブデン、銅、マンガン、亜鉛、パントテン酸などの微量元素が含まれています。これらの栄養素は、新陳代謝を促進し、免疫力を高め、全体的な健康をサポートします。また、白米は三大栄養素の中で炭水化物が最も多く含まれており、エネルギー源としての役割も果たしています。タンパク質と脂質も少量含まれているため、バランスの良い食事の一部として適しています。
一方で、白米は精米する際に食物繊維が失われるため、玄米に比べて食物繊維が少ないというデメリットも存在します。食物繊維は腸内環境を整え、便秘の予防や血糖値の急上昇を防ぐ役割があるため、これを補うために野菜や海藻類など他の食材と組み合わせることが推奨されます。
ご飯は様々な料理や栄養素と組み合わせることによって、その健康効果を最大限に引き出すことができます。カロリーと栄養のバランスを考慮しながら、美味しく健康的なご飯を楽しんでください。
ビールやお酒など、アルコールを飲むとき
アルコールと上手に付き合うためには、「肝臓を守る」高ビタミン・高ミネラルな食べ物をおつまみにしましょう。
・枝豆
・野菜サラダ
・おでん
・チーズ
一方、塩分や脂質の多いハムやソーセージ、餃子やポテト、からあげといった食べ物は肝臓に負荷がかかりすぎるため、控えるようにします。
面倒な食事管理はエクセルソフトに任せる
外食や惣菜など、食べたものを記録することでそれぞれの栄養価やカロリー計算がわかるようなフリーのエクセルソフトもあります。
自分の続けやすい形で食事管理をしていくようにしましょう。
シニア世代の健康管理は栄養やカロリー計算が必須
シニア世代は、消化機能や基礎代謝、身体機能の低下などが出てきます。
偏りのある食事は少しずつ見直し、バランスのとれた食事や運動を心がけることで心身ともに若々しい毎日を過ごせるようになります。
シニア世代はなぜ「味が濃いもの」を好む?
実は、シニア世代になると、味覚が低下し味の濃いものを好むようになったり、咀嚼力や消化吸収力も低くなります。
そのため、意識して「薄味」「柔らかくて食べやすい」「栄養のバランス」の摂れた食事・栄養管理をしましょう。
たとえば、カルシウム豊富なちりめんじゃこや大豆、卵を使った「ビーンズオムレツ」や、豚肉とニラ、にんにくを使った「あっさり炒め」は、かんたんに作りやすいのでメニューに困ったときはおすすめの料理です。
また、運動量が減り、身体を動かすことが少なくなると、腸の動きが悪くなり便秘になりやすくなります。
椅子に座ったままできるかんたんな運動やストレッチを取り入れたり、便秘が慢性化しないように、食物繊維を多く含むきのこ類や海藻類、里芋やさつまいもを意識して食べようにしましょう。
栄養価・カロリー計算するだけでは効果なし?メタボ・生活習慣病を予防するための食事
健康管理をするときは、カロリーを抑えるだけでなく、血圧が高い人は塩分を控え、カリウムを意識した食事にしましょう。
骨粗鬆症予防にはカルシウムやビタミンDを多く含んだ食事にするといった、栄養バランスのポイントを知っておくとより効果的です。
高血圧
・豆、豆製品(豆腐・納豆など)はカリウムが豊富なので積極的に食べる
・イモ類もカリウム、食物繊維が多いのでおすすめだが、味付けが濃くならないように
・魚、肉類の調理は和食に偏らないように、ハーブなど香辛料をきかせ減塩を意識する
・卵や乳製品は、コレステロールが多いので食べすぎない
・お菓子や果物は、肥満の原因になるので食べすぎに注意
糖尿病
・ごはんの目安量は毎食、茶碗軽く1杯程度まで。先に野菜や汁物を食べてから
・豆腐や豆類は低カロリーなため、積極的に取り入れる
・野菜の中でも根菜類はカロリーや糖質を多く含むため、食べすぎに注意
・野菜は毎食100gを目安いに
・肉は脂身を避け、赤身を選ぶ
・お菓子は控え、どうしても食べたいときは果物を
高脂血症
・揚げ物など油脂の多い料理は控える
・食物繊維を多く含む豆類や野菜は積極的に取り入れる
・肉は脂身の少ない赤身、魚は青魚を選ぶ
・卵は2日に1個の割合でコレステロールに注意
・お菓子の中でも洋菓子は脂肪分や糖質を多く含むため、果物を選ぶ
骨粗鬆症
・豆腐や豆類はカルシウムを含む食品やきのこ類と組み合わせる
・野菜の中でも緑野菜はカルシウムを多く含む
・骨の形成に役立つビタミンDを多く含む小魚やレバー、卵を選ぶ
・カルシウムなどを多く含むスキムミルクを料理に加える
・間食も栄養バランスを考え、果物にヨーグルトを和える
ダイエットや運動、エクササイズをする人の栄養価・カロリー計算
健康維持やダイエットのためにプロテインを飲む人も増えていますが、実はタンパク質を補うだけでは不十分です。
また、普段運動している人の場合、的確な栄養補給ができなければ体の故障につながります。
栄養価やカロリー計算は、スポーツをする人にとっても重要な役割を果たします。
ここでは、運動習慣のある人、本格的にスポーツをしている人のための、栄養管理のポイントを紹介します。
運動をするときに補いたい栄養素
・タンパク質(肉・魚・卵・大豆など)
タンパク質は体を動かすための筋肉に必要です。
大豆などの植物性タンパク質と肉や魚などの動物性タンパク質があり、その比率は1:1を目安にすると良いでしょう。
・カルシウム(小魚、豆腐、小松菜、ヨーグルトなど)
運動をすると、カルシウムが多く消費されます。
普段の食事からカルシウムが補えないと、骨のカルシウムが使われるため、意識して取り入れるようにしましょう。
・ビタミンB群、C(豚肉、バナナ、大豆など)
ビタミン類のなかでも「水溶性ビタミン(ビタミンB群、ビタミンC)は、炭水化物をエネルギーにするときに必要な栄養です。
食事は運動の30分〜1時間前
ダイエットや健康維持のための運動をするときは、食事のあとにします。運動後に食事をすると、消費したエネルギーや栄養を補うために吸収がよくなるので注意しましょう。
カロリー計算だけでなく、ダイエットの記録も管理できるソフト
今は、栄養価やカロリー計算だけでなく、体脂肪率や体重の記録までもひとつにまとめて管理できるエクセルのフリーソフトがあります。
アプリだと広告が入って使いづらい、必要のない機能がたくさんあるといった使いづらさも、エクセルソフトであれば必要最低限のシンプルで使い続けやすいソフトもあります。